日本人の労働観

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労働観
選択より想い☆

(2009年9月20日のブログ記事より)

前回のブログの内容に関係する、遠い昔の記憶の中にある、

ある映像を、最近よく思い出します。

 

それは、わたしが航空会社に入社したての頃、まだ訓練生だった

ときに見た映像です。

 

緊急事態に備えて、救難訓練をするのですが、その時、過去の

事故やハイジャックの歴史を学びました。

 

「事故が起こるたびに、会社の体制や運航乗務員は非難の的に

なり、批判にさらされてきましたが、いつの時も乗客の安全を

全身全霊かけて 守ろうとした客室乗務員だけは、どんなことが

あっても、称賛の的でした。」

 

教官からそのように聞かされたとき、

「この仕事を選んでよかった~ビックリマーク

って、心から思ったと同時に、仕事に対する姿勢が、この時に

定まったような気がしますビックリマーク

 

さて、問題の映像ですが…

 

それは、航行中に何か故障か不具合が見つかり、緊急着陸することが決まった航空機に偶然乗り合わせていた乗客の一人が、機内の様子を撮影したものでした。

 

緊急着陸の際には、通常と比べてかなり大きな衝撃が予想されるため、乗務員は、乗客に対して安全姿勢をとってもらうために指示を出すのですが…

 

この時見せられた映像は、本当に衝撃的でしたビックリマーク

 

映像の中の乗務員は、わたしたちが訓練で教わった安全姿勢とは、ちょっと違う姿勢を指示していたのです。

 

「正しい ・ 正しくない」 を基準に考えれば、この乗務員の出した指示は、明らかに正しくありません。

 

でも、乗務員は自信満々、乗客に対して終始親切に、そして毅然とした態度で指示を出していたため、乗客の皆さんも落ち着き払っていて、パニックになる人もいませんでした。

 

そして…結果的には、けが人ゼロの素晴らしい対応だったのです。

 

もしも、指示の内容が正しかったとしても、乗務員が自信なさそうにしていたら、こんなに整然と緊急着陸はできなかったと思います。

 

そう考えたら、実は、「何をするか」「どちらを選ぶか」 という選択よりも、「未来に対して自分がどのような想いを持っているか」ということが、より大事な気がします!!!

 

「何をするか」「どちらを選ぶか」 ということは天に委ねて、「自分がどうありたいか」 という想いを深めていくことに、エネルギーを注ぎたいと思う、今日この頃ですビックリマーク


ネッツトヨタ南国さんをたずねて♪

(2009年11月3日のブログ記事より)

 

このごろ、出逢いと感動が多すぎて、何から伝えればいいのかわからず、

放心状態なのですが…

 

先週の木曜日に訪ねた、ネッツトヨタ南国さんのご報告からいたしましょう。

 

ネッツトヨタ南国さんは、全国のトヨタ系列の販売会社の中で、顧客満足度No.1 を8年連続で獲得、しかも、ここ数年、販売実績が前年度の5割増…

という素晴らしい実績をあげていますビックリマーク

 

昨年11月の竜馬の誕生日 兼 命日に開催された高知フォーラムで、千葉からゲストとしていらしていた加賀谷さんが、車を購入する時や車検の時には、必ずこのネッツトヨタ南国さんまではるばるやって来る…

とおっしゃっていたので、いったいどんなサービスを提供しているのかと、興味津津だったんですニコニコ

 

あれから約1年が経ち、やっと念願かなって行ってまいりました音譜

 

ネッツトヨタさんのショールーム、まず驚かされたのが、一流ホテルのカフェみたいな雰囲気なんですよ。

広~い店内には、展示車がなくて、テーブルとテーブルの間隔が広くとられていて、本当に開放的なんです。

 

しかも、普通の車の販売店さんらしくないのが、男性社員より女性社員の方が圧倒的に多いことニコニコ

 

整備のスタッフを除いたら、ほとんどが女性社員でした。

 

このことだけでも、ネッツ南国さんの実績と評判が腑に落ちました。

ネッツ南国さんは、きっと車そのものを販売しているのではなく、車を通してライフスタイルを提案しているんだなぁ…と思いました。

 

もう一つ、ショールームに入った途端に感じた普通の販売店さんとの決定的な違いがあります。

 

それは、整備のスタッフたちの礼儀正しさ音譜

 

整備のスタッフがショールームに入ってくる時、そしてショールームから出て行く時、必ず帽子をとって黙礼するのです。

 

このなにげない姿に、お客さまへの想いがこめられている、

このなにげない姿が、お客さまを VIP としておもてなししていることの証しなのだと思いましたニコニコ

 

さぁ、今まではほんの序章で、ここからが本題ですが、

ひすいさんみたいに引っ張って、続きは明日…♪

 

更新を楽しみにしていてくださいねビックリマーク


ネッツトヨタ南国さんの魅力♪

(2009年11月4日のブログ記事より)

ネッツトヨタ南国さんのショールームにお邪魔して感じたのは、とにかく社員の皆さんが楽しそうに仕事していることビックリマーク

 

きっと、「なんのために」 仕事をするのか、自分の人生の中で仕事はどんな位置づけなのか、一人一人がしっかり考えているんだろうなぁ。

 

そのベースができているから、いま目の前にいらっしゃるお客さまにもっと笑顔になってもらうには、自分がどうあればいいのか、一人一人が自分で考えることができるのだと思います。

 

けっきょく、仕事って、

目の前にある 「やるべきこと」 と

「なんのために」 「誰のために」 やるのかという使命感

この二つが両輪となってバランスよくまわっていくこと

 

これに尽きるのだろうと思いましたニコニコ

 

ネッツトヨタ南国さんは、顧客満足度も実績も素晴らしいけれど、特別に値段が安いわけでもなく、お客さまの気を引く特別な仕掛けをしているわけでもありませんでした。

 

「わたしがもしお客さまなら、こんなふうしてもらえたら嬉しいな」

ということを、社員一人一人が考えて、徹底的に実践しているのです。

 

お客さまに満足していただくには、近道はないんだなぁ…。


ネッツトヨタ南国さんの真髄♪

(2009年11月5日のブログ記事より)

 

実は、ネッツトヨタ南国さんの最大の感動は、ネッツさんを後にしてから、すごいインパクトでやってきましたビックリマーク

 

受付の女性にタクシーの配車をお願いし、高知竜馬空港に向けて出発した時のことです。

 

タクシーの乗務員の方が、おしゃべり好きで、いろいろなお話をしてくださったのですが…

 

「いやぁ~、この会社の礼儀正しさは本当に素晴らしいですよビックリマーク

 

「運転手さんはよくこちらのお店にいらっしゃるんですか?」

 

「いえいえ、私はプライベートはトヨタ車ではないので、お客さまとして来たことはないんですよ。 今日のように、配車で呼ばれたことは何度もあるんですけどね。 でも、本当に感心しますよ。 いつ来ても、車が入ってくるやいなや、社員の方が飛んで来てくれて、

 

“ いま、お客さまを呼んでまいります。ヨロシクお願いいたします。”

 

って、私のような 運転手にも、深々とお辞儀してくださるんですよ。」

 

ニコニコ     ニコニコ     ニコニコ

 

この乗務員さんのお話って、マナーの真髄を物語っていると思いますビックリマーク

 

マナーって、お客さまの前で切り替えるものではなく、日常性として身につけるものなんですね音譜


世界中が一瞬で幸せになる方法♪

(2010年1月15日のブログ記事より)

 

「社員の幸せのために」

 

…稲森和夫さんは、こうおっしゃいました音譜

 

「JALを利用するお客さまのために」

でもなければ、

「日本のシンボル ・ JALを救いたい」

でもなく、

「日本経済をこれ以上混乱させたくない」

でもなく…

 

♡「社員の幸せのため」♡

 

稲森和夫さんとは、なんと愛に満ちた方なのでしょう( *´艸`)

 

誤解を恐れずに言いますが…

 

わたしは、経営者はお客さまの幸せは考えなくていいと思っています。

 

 

むしろ経営者が考えるべきなのは、社員の幸せでしょう音譜

 

 

お客さまの幸せを考えるのは、社員の仕事ニコニコ

 

 

社員が、いま自分の目の前にいらっしゃるお客さまに対して、心をこめてサービスを提供し、お客さまを笑顔にする、

 

そのお客さまが、家に帰って家族を笑顔にする、

あるいは会社に帰って会社の仲間を笑顔にする…

 

 

こうして、「いま目の前にいる人を笑顔にしよう」 という想いが世界中を駆け巡ったら、世界は一瞬にして幸せになりますニコニコ

 

エコも素敵だし、社会貢献も尊いことだと思うけれど…

 

一番大事なことは、

 

「いま、目の前にいる人に幸せでいてほしい」 という想いビックリマーク

 

 

身近な人を大切にすること…

 

人としての原点に立ち返らせてくれた稲森和夫さんの勇気あるひとことに、心から感謝しますビックリマーク


適職と天職☆

(2010年1月24日のブログ記事より)

長年、社員研修の仕事をさせていただいて感じるのは、

天職って、出逢うものだと思っている人が多いということ。

 

 

でもね、天職って、けっして出逢うものではないと思うのです。

 

 

いま、ご縁をいただいて、やらせていただいている仕事を、

心をこめて一生懸命やり続けていくと、それが天職に

なっていくんじゃないかなぁニコニコ

 

 

わたしは、どんな仕事も天職になると思うし、いまの仕事を

天職にすることは、適職を探すよりも、はるかに簡単だと

思います。

 

 

自分がどんな仕事に向いているかを自覚するなんて、

自分の背中を見るのと同じくらい難しく、不可能なことの

ように感じます。

 

 

『徹子のへや』 という番組には、毎回、各界で活躍している

著名人の方々がゲスト出演されますが、自らその道を選んだ

人は、1割に満たないと聞いたことがあります。

 

 

残りの9割以上の人たちは、「あなた、これに向いていそう

だから、やってみたら?」 とか、「こういうオーディションが

あるから、受けてみたら?」 と人から言われ、そうなのかなぁ

…って、半信半疑でチャレンジした人たちのようです。

 

 

 

自分が素直で謙虚でいると、周りの人や周りの景色、目に映る

もののすべて、耳に聞こえるもののすべてが、いろんなメッセージを伝えてくれていることに気づきますねビックリマーク

 

 

 

音譜実るほど 頭を垂れる 稲穂かな音譜

 

 

 

昔の日本人は、謙虚さと素直さがいかに大事かということを

知っていたのでしょうねニコニコ


みんな役割を演じている♪

(2010年1月25日のブログ記事より)

 

先日、あるバス会社さんの社員研修をさせていただきました。

 

受講者は、乗務員の指導をする助役の皆さま。

 

前半は、実際にお客さまに接する時のポイント、後半は、乗務員の方々を指導する際の留意点をお話ししたのですが、この時、何か降りてくるものがあったんです。

 

本当は、指導する時のノウハウをお伝えするつもりでいたのですが、気づいたら、

 

「指導する時に最も大切なのは、ノウハウではなく、“想い”。

“乗務員が下で助役が上” と思っていたら、何も伝わりません。

実際、どの仕事も大事で、仕事に上下関係はないですよね。

ただ、役割の違いがあるだけです。社内の人間関係は、すべて

上下関係ではなく、役割分担だということに気づくと、卑屈な態

度や不遜な態度にはなりませんね。」

と話していました。

 

話しながら、“役割分担” という言葉に、自分で妙に納得してしまいましたニコニコ

 

仕事だけでなく、人生は役割分担なんじゃないかなぁ…

 

って思ったからです。

 

例えば、ありえないぐらい感じが悪く、いやみばかり言うあの人。

 

なんであんなことするんだろう…信じられない…(>し<)

 

と、人間不信に陥る前に、

「この人は、私の人生の中で、いやみを言ってくれるという役割なんだ。」と思ってみる。

 

何のためにいやみを言うの?

 

いつも笑顔で接してくれる感じのいいあの人に、感謝できるようになるため。

 

あたりまえのことが、あたりまえじゃないんだ…と気づかせてくれるため。

 

「なにくそ~ビックリマーク 今にみておれ~(>し<)」

と、悔しさをわき起こさせ、成長させてくれるため。

 

そんなふうに考えたら、大嫌いだったあの人が、観音さまの化身のように思えて、感謝できるようになるから不思議です♪

 

さてさて、わたしは、大好きな人たちの人生の中で、どんな役割を果たしているのかな?

 

“役割分担” を意識すると、へんに優越感や劣等感を持ったり、

人のことが気になって悩んでしまう…ということがなくなりますビックリマーク

 

即効性の高い万能薬なので、ぜひお試しあれ…ニコニコ


神さまに愛される人♪

(2010年5月16日のブログ記事より)

 

わたしは10代から20代にかけて、日本人の 「長いものには巻かれろ」 的な発想が嫌いで、和を愛する心も、なぁなぁでやっているようにしか見えなくて、海外にばかり目が行っていた時期がありました。

 

大学時代から海外旅行に行き始め、卒業する時に選んだ仕事も、航空会社の客室乗務員。

 

今まで、旅行や仕事で20ヵ国以上の国々を訪れています。

 

 

海外に出て行って、外から日本を眺めたら、今まで欠点だと思っていたものが、実は日本人の素晴らしさだったのだと気づき、それからはぶれなくなりました。

 

 

その時に得た気づきの一つが、日本人の労働観ですビックリマーク

 

 

欧米で、「あなたは何のために働いているのですか?」 と尋ねると、ほぼ100%の人が、「バカンスを楽しむため」 と答えます。

 

初めは、彼らの非日常を楽しむ姿勢が好ましく思えたのですが、でも、労働者の権利として、ほとんど罪悪感を感じずにストライキを起こす彼らを見て、なんだか大きな違和感を覚えました。

 

 

彼らの理想は、働くなくても食べていける世界であり、労働は、「非日常という快楽を享受するために必要な苦痛」 にすぎないのではないかと思えたのです。

 

 

古来、日本人にとっての労働は、神さまに仕えること、神さまと一緒にいられる喜びを味わうことだったと思うんですね。

 

 

源氏物語の中に、光源氏が須磨に流されるシーンがありますよね。

 

天皇の子として生まれ、都で育った源氏が、須磨に流されて、初めて田舎の人たちの暮らしぶりに触れます。

 

田舎の人たちですから、みんな農業や漁業に携わっています。

 

かたや源氏は、この上ない高貴な身分で、天皇に仕え、まつりごとを行っている…

 

 

その源氏が、こう悟るのです。

 

「この世には、自然に仕える仕事と、人に仕える仕事がある。その違いだけで、職業に貴賎はない。」

 

 

わたしは、この一言があるから、源氏が好きなんです( *´艸`)

この一言がなければ、源氏なんて、ただの女ったらしですよ~(>し<)

 

 

源氏は、須磨に滞在している間に明石の君に出逢い、「あなたと出逢うために須磨に流された」 なんて言っていますが、わたしは、源氏が須磨に流されたのは、

この労働観を得るための、神の配剤だったと思いますビックリマーク

 

 

「職業に貴賎はない。あるのは、誰に仕えているかの違いだけ…。」

 

この源氏の言葉の根底には、人に仕えている人は、人を介して、自然に仕えている人は、自然を介して、みんなが神に仕えているんだ…

 

という意識があるのではないかと思うんですよね!!

 

 

実際、日本の神さまは、自然界に宿って、その土地を護るとともに、労働の場も護ってくださっています。

 

機織りの神さま、建物の神さま、工匠の神さま、鍛冶の神さま、農耕の神さま

…数えだしたら、きりがありません。

 

 

それに、日本最古の歌集である 『万葉集』 には、天皇自らが労働を愛でる歌も数多く収められています。

 

 

日本人にとって、古来、労働とは “神事” であり、感謝と喜びを表すものなのだったではないでしょうか。

 

 

でも、もう一歩踏み込んで考えてみると、日本人にとって、労働だけではなく、生活そのものが神事だったのではないか…そんな気がするんですね。

 

 

古くから、日本人は、お正月には歳神さま、お盆には祖先の御霊を家にお迎えする伝統を大切にしてきました。

 

生活の場である “家” は、日本人にとって、単なる建築物ではなく、神さまをお迎えする特別な場所でもあるわけです。

 

だから、日本人は、床に這いつくばって雑巾がけをしますよね。

欧米では、床をモップで拭くだけです。

 

 

この掃除のしかたに端的に表れていると思うのですが、海外に出たから得られたもう一つの気づきは、“日本人は異常なまでに清潔を求める” ということでした。

 

 

これも、「神さまのために掃き清める」 と解釈すれば、ごく自然な習性ですよね。

 

つまり、日本人は、働くことや生活を通して、神さまと一体となろうとしていたのではないかと思います。

 

 

……と、実は、ここまでが前置きです( ;∀;)

 

長い前置きでごめんなさい(>し<)

 

先日、陽なた家さくらダイニングのレセプションに、はるばる大阪から駆けつけてくれたワクワクブックコンサルタントのときちゃんは、一日24時間という限られた時間の中で、自分が大事にすべきものは何なのかを考えたそうです。

 

 

そして、出した結論は…

 

一番が食事、二番が掃除、三番が対話、そして四番が仕事!!

 

今までは仕事を一番にしていたのですが、この優先順位に変えてから、人生の流れがさらに素敵になってきたんですって音譜

 

これは、時間が長い、短いという問題ではなく、あくまで自分の心の問題。

何を大事と思うか…ということなんです。

 

例えば、食事。

 

命をいただくことに対する畏敬の念、自分が生かされていることへの感謝の想いを、わたしたちはどれだけ感じながら食事をしているのでしょう。

 

わたしは、最近、やることが山積みで、パソコンの画面を見ながら食事することもあったので、ときちゃんの話を聞いて、とても反省しました。

 

生きているということは、生かされているということ。

 

常に神さまと一緒にいられる喜びと感謝を感じながら、日常生活の一つ一つを心をこめて行う…これこそが、日本人がずっとずっと大事にしてきた生き方だと思うんです。

 

そんな生き方を、現代に蘇らせているときちゃんの存在は、絶対に神さまを喜ばせていると思いますニコニコ

 

前回ご紹介したひすいさんと、ときちゃんの共通点…

 

それは、神さまを喜ばせていることビックリマーク

 

神さまに愛される人は、神さまを喜ばせている人なんじゃないかなぁ。

 

相手が神さまでも、人間でも、「愛されるにはどうしたらいいんだろう?」 って考えたら、答えを出すのは難しいし、本当は愛されたいのに、実際には嫌われるようなことをしてしまうことも多いけれど、相手に 「喜んでもらおう」 って考えたら、

自分のとるべき道が自ずとわかってくるような気がします。

長い記事を、最後までお読みいただいてありがとうございます音譜


労働の美徳☆彡
(2010年5月18日のブログ記事より)

 

いつもさまざまな学びをくださる kou さんのブログ

 

http://ameblo.jp/jm-resonator0/

 

の中で、以前、麻生太郎前首相の著作 『とてつもない日本』 が紹介されていました!!

 

その本の中に、日本人の労働観に関して書かれている部分があるということだったので、さっそく取り寄せて読んでいます!!

 

まだ読み終わったわけではないのですが、すでに前書きを読んだ段階で、感動が押し寄せてきて、胸が熱くなってしまいました。

 

 

この感動をぜひ皆さまと共有したいので、前書きの一部を転載しますね。

 

 

平成17 (2005) 年の暮れ、外務大臣としてインドを訪問する機会があった。

首都ニューデリーに滞在中、できたばかりの地下鉄を視察したのだが、この時インドの方々からうかがった話が今でも忘れられない。

 

この地下鉄視察が日程に組み込まれたのは、日本の政府開発援助 (ODA)

を使って建設されたものだからであった。私たちが訪ねた駅には日本とインドの大きな国旗が掲げられており、日本の援助で作られたということが大きな字で書いてあった。改札口にも大きな円グラフが表示され、「建設費の約70%が日本の援助である」 と分かるように、青で色分けしてあった。その配慮に感激し、私は地下鉄公団の総裁に御礼の言葉を述べた。

すると、逆にこんなふうな話をしながら、改めて感謝されたのである。

 

自分は技術屋のトップだが、最初の現場説明の際、集合時間の8時少し前に行ったところ、日本から派遣された技術者はすでに全員作業服を着て並んでいた。我々インドの技術者は、全員揃うのにそれから10分以上かかった。

日本の技術者は、誰一人文句も言わず、きちんと立っていた。自分が全員揃ったと報告すると、「8時集合ということは8時から作業ができるようにするのが当たり前だ」 といわれた。

 

悔しいので翌日7時45分に行ったら、日本人はもう全員揃っていた。以後このプロジェクトが終わるまで、日本人が常に言っていたのが 「納期」 という言葉だった。決められた工程通りに終えられるよう、一日も遅れてはならないと徹底的に説明された。

 

いつの間にか我々も 「ノーキ」 という言葉を使うようになった。これだけ大きなプロジェクトが予定より2ヵ月半も早く完成した。もちろん、そんなことはインドで初めてのことだ。翌日からは、今度は運行担当の人がやって来た。彼らが手にしていたのはストップウォッチ。これで地下鉄を時間通りに運行するように

言われた。秒単位まで意識して運行するために、徹底して毎日訓練を受けた。

その結果、数時間遅れも日常茶飯事であるインドの公共交通機関の中で、

地下鉄だけが数分の誤差で正確に運行されている。これは凄いことだ。

 

我々がこのプロジェクトを通じて日本から得たものは、資金援助や技術援助だけではない。むしろ最も影響を受けたのは、働くことについての価値観、

労働の美徳だ。労働に関する自分たちの価値観が根底から覆された。

日本の文化そのものが最大のプレゼントだった。今インドではこの地下鉄を

「ベスト ・ アンバサダー (最高の大使)」 と呼んでいる。

 

 

以上が、「はじめに」 の一部です。

 

 

いかがですか?

 

なんだか、日本人としての誇りが蘇ってきますよねニコニコ

 

 

日本人は、罰を受けるからがんばるのではなく、納期や約束を破ることが恥ずかしいからがんばる、世界にも数少ない民族だと思うんですね。

 

外資系の航空会社の客室乗務員は、「私たちの仕事に機内のトイレ掃除は含まれない」 と言って、トイレ掃除をしない人がほとんどです。

 

自分だってトイレを使うのに、汚れていても平気((+_+))

 

言ってみれば、“契約” 社会なんですよね。

 

でも、日本の航空会社の客室乗務員は、ちゃんとトイレ掃除をします。

契約通りにすることが仕事なのではなく、お客さまの安全を守り、快適性を提供するのが自分たちの仕事の本質だとわかっているから…。

 

昨日 (5/17付け) の産経新聞に、ニューデリーの地下鉄工事に携わる日本人土木技師のことが取り上げられていました。

 

彼女の名前は阿部玲子さん。

250人のインド人男性を配下に従え、唯一の日本人女性として工事現場を取り仕切っています。

 

彼女が現場に現れると、「マダムが来た」 という合図にピーっと笛が鳴り、座っていた作業員が気まずそうに動き出すそうです。

 

彼女の存在が、現場の作業員たちの安全意識を高めているんですね☆彡

 

こうした技術援助や技術指導は、スポーツの世界でもさかんですよね。

 

シンクロナイズドスイミング、柔道、バレーボール、野球…。

 

優れた指導者たちが海外に流出していき、相対的に、世界の中での日本の順位が下がるのを惜しむ声もありますが、わたしは、彼らの活躍こそ誇らしいと思います。

 

彼らが種をまき、育てているのは、技術ばかりでなく、労働やスポーツに対する向き合い方、取り組む “姿勢” です。

 

いわば、そこには日本人の心が宿っています。

 

わたしは日本人の心を次代に伝えたいと思い、こうしてブログを通じて発信していますが、体を張って世界に伝える彼らがいてくれるからこそ、有形、無形の財産が引き継がれ、日本人の心が世界の人々のかけはしになっていくのだと思います。

 

素晴らしい美徳を伝えてくださった先人たちに、心からの感謝と敬意をこめて…ニコニコ


日韓戦の勝利☆彡

(2011年1月26日のブログ記事より)

昨夜 (25日) は、深夜のサッカー観戦で、寝不足の方が多かったのではないかしら…?

 

もちろん私も、手に汗握りながら、試合終了までテレビで観戦しました。

 

 

思い起こせば、昨夏のワールドカップ、涙のPK戦を見たのは、病院のベッドの上でした。

 

手術が終わって、麻酔が覚めると、逆に神経が高ぶるのか、眠れなくて、でも、手術後だから寝返りをうつことさえできず、本当につらいのですが、

あの時には、大健闘の日本チームに感動して、つらさが吹き飛びましたニコニコ

 

 

昨夜の日韓戦は、同じPK戦でしたが、勝てて本当によかった…♡

 

 

この半年間、選手たちがどんな想いで練習してきたんだろう…と考えたら、勝利の感激もまたひとしおでした。

 

 

半年前は、PKを外した駒野選手に注目が集まりましたが、ゴールキーパーの川島選手も、PKを一本も止められず、ふがいなさを感じたのだろうということは、容易に想像できました。

 

 

その川島選手が、半年後に最大のヒーローになった…

人生って、本当に素敵ですよねニコニコ

 

 

 

話は変わりますが、私は、“経営の神さま” と呼ばれる松下幸之助さんをとても尊敬しています。

 

 

松下幸之助さんに関しては、さまざまな伝説やエピソードが伝わっていますが、今回は、その中の一つをご紹介したいと思います。

 

 

松下幸之助さんが松下電器の社長を務めていた頃、ある工場を訪れました。

 

その工場では、家庭用の電球をつくっていたそうです。

 

出来上がった電球に不備がないかを確認しながら、電球を布で磨いて、箱に詰める…というのが、電球づくりの最後の工程でした。

 

 

その最後の工程に携わっている若い社員に、幸之助社長は、

「君の仕事は何ですか?」

と、尋ねました。

 

若い社員は、答えました。

「私の仕事は、出来上がった電球に不備がないかを確認しながら、電球を布で磨いて、箱に詰めることです。」

 

 

すると、幸之助社長は、意外なことをおっしゃっいました。

 

 

「君の仕事は、子どもたちの夢を育むことだよ。」

 

 

 

幸之助社長のおっしゃるには…

 

例えば、子どもが、部屋で絵本を読んでいたとしよう。

 

夕方になって、あたりが暗くなってくると、部屋の中はもっと暗くなる…

もしその家に電球がなく、灯りがともらなければ、子どもは絵本を読むことをやめなければいけない。

 

でも、その家に電球があれば、部屋の中は明るくなり、子どもは絵本を読み続けることができる。

 

絵本は、子どもにとって、夢の世界。

この電球が、子どもたちの夢を育むんだ…。

 

いかがですか?

 

とっても素敵なエピソードでしょう…?

 

 

『はたらく』 という言葉の語源は、「傍楽 (はたらく)」 から来ていて、その意味は、「傍 (はた) を楽しませる」 = 「いま目の前にいる人を笑顔にすること」 なんです!!

 

 

誰を笑顔にしたくて自分が仕事や家事や育児をするのか…

そう考えると、「目の前の人を笑顔に…♡」 というのは、働くことの意味でもあり、生きることそのものにも繋がっていきますね。

 

「私の仕事は、出来上がった電球に不備がないかを確認しながら、電球を布で磨いて、箱に詰めること。」

と考えながら仕事をするのか、はたまた、

「私の仕事は、子どもたちの夢を育むこと。」

と考えるか…

 

やることは変わらなくても、やる人の想いしだいで、人生の輝きは変わってくるんだろうなぁニコニコ

 

モーグルの上村愛子ちゃんも、

「練習は大事、でもどういう想いで練習するかはもっと大事」

って、言ってたっけ。

 

 

きっと、サムライジャパンの選手たちも、ただ練習に明け暮れただけでなく、想いの詰まった半年間を過ごしたのだと思います。

 

 

私も、これから、もっともっと想いを込めて、丁寧に一日一日を過ごしていこうニコニコ


ドラマ『バーテンダー』に学ぶ♪

(2011年2月6日のブログ記事より)

 

前回の落ち込みブログ、たくさんの方からコメントやメッセージをいただき、皆さまの優しさに、ひとり涙しました…(;し;)

 

悲しいこと、つらいことがあるたびに、いつも人の優しさが身にしみます(;し;)

 

“にんべんに憂い” と書いて “優しい” ですから、優しい人って、悲しみやつらさを知り、味わい、それを乗り越えた人なんじゃないかなぁ…って。

 

だとしたら、ハッピーな出来事は手放しで喜び、悲しい出来事は、自分を優しい人に成長させてくれる、素敵な出来事なんだと感謝したいなニコニコ

 

 

ところで、前回の記事を書き終えてから、嵐の相葉クンが主演するドラマ『バーテンダー』 を見ました。

 

相葉クンが演じる主人公は、国際コンクールでの優勝経験もある天才的なバーテンダーですが、竹中直人サン扮する上司に

「君はプロのバーテンダーかもしれないが、本物のバーテンダーではない」

と言われ、失意の日々を過ごすところからドラマがスタートします。

 

そして津川雅彦さんと運命的な出逢いを果たすのですが…

ドラマの中の津川さんのセリフがとっても素敵なんです音譜

 

「本物のバーテンダーは、生き方だ」

 


……!!!!

 

バーテンダーという職業が問題なのではなく、「生き方がバーテンダー」 であることが、本物のバーテンダー…!!

 

これぞ日本人だなぁ…ってしびれちゃいましたニコニコ

 

 

日本人にとって、「労働」 は、生活のためにするものでもなく、余暇を楽しむためにするものでもなく、「生き方」 なんですよね。

 

すべての職業に 『道』 があって、それをきわめていくのが日本人なんですねニコニコ

 

 

そういえば、私が子どもの頃、『どっこい大作』 というドラマがあったのですが、中学を卒業したばかりの大作少年が田舎から上京し、お掃除の会社に就職したり、パン屋やラーメン屋で修業したりしながら、日本一の男を目指す…っていうストーリーでした。

 

 

これも日本ならではだと思うんですよね。

 

海外のドラマだったら、純粋に仕事を通して自分を磨いていく…というストーリーは考えられないんじゃないかなぁ。

 

 

そんなことを考えていたら、昨日、とっても素敵な話を伺いました。

 

それは、以前、ブログでもお伝えした福岡・大名にある “ボンジュール ” というパン屋さんの話です。

 

 

私は13年前にボンジュールのシナモンクロワッサンを初めて食べたのですが、

あまりにおいしくて、「福岡に引っ越してきてよかったぁ~♡」 と思わず呟いてしまったんです。

 

 

それ以来、マイブームはとどまるところを知らず、たびたび買いに行っています。

 

親子は味覚が似ているのか、たまに埼玉の実家に帰る時、母に福岡のお土産は何がいいかと訊くと、母は決まって 「シナモンクロワッサン!!!」 と答えます。

 

 

だからいつも帰省の折には、ボンジュールに寄って大量 (30~40個ぐらい)のシナモンクロワッサンを買います。

 

 

でも、毎回大量のシナモンクロワッサンを持って帰省するのは面倒なので、「通販をしてくれたらいいのに…」 って思っていました。

 

 

ところが、昨日、“ボンジュール” をよく知る人に会い、ボンジュールの大将の想いを知ったのです。

 

 

通販は、パンの風味が損なわれるから、絶対にしない。

店舗を増やすと、パンの味が変わるから、たった一つの店舗を守っていく。

お客様の喜ぶ顔が見たいから、どんな時もお店に出続ける。

 

 

利益のことだけ考えたら、当然、通販を始めたり、2号店・3号店…と、店舗を増やした方がいいに決まっています。

でも、大将はそれを敢えてしない…。

 

それに、ボンジュールにパンを買いに行くと、ガラス越しに大将がパンを焼く姿が見えるのですが、それは、大将がお客様の笑顔を見るためだったんだ…

ってわかったら、胸が熱くなりました!!

 

 

日本中の人を幸せにしたくて、何十も何百も店舗展開していくのも、素晴らしい夢だと思いますが、本物の味を守るために、たった一軒の店舗を大切にするのも、素敵な生き方ですよね♪

 

 

ボンジュールの大将は、職業としてパン職人を選んだんじゃなく、“パン職人”という生き方を選んだんだなぁ!!

 

 

そして自分の人生を掛けて、一個一個のクロワッサンを焼いてくれているんだなぁ…ニコニコ

 

 

もう20年以上前になりますが、私が航空会社に入社した時、当時創設されたばかりの立教大学観光学科から、一人の教授がお見えになって、講演をしてくださいました。

 

その方は、このようにおっしゃいました。

 

 

「あなたがなにげなくお客さまにお出しする一杯のお茶、でもそのお茶の出し方に、今までのあなたの生き方が映し出されるんですよ。」

 

 

たかが一杯のお茶、されど一杯のお茶…

 

 

 

一杯のお茶に、一個のクロワッサンに、全人生が投影されるという日本人の美しく見事な生き方を、それぞれの仕事を通じて伝えていきたいですねニコニコ


相葉ちゃん主演のドラマ『バーテンダー』に釘付け!

(2011年2月12日のブログ記事より)

 

いやぁ、今夜もまた 『バーテンダー』 に見入ってしまいましたニコニコ

 

パーフェクトな味を目指すライバルと、

お客さまに喜んでもらうことを考える相葉ちゃん…

 

う~ん、どっちも本物だよね音譜

 

 

バーテンダーって、カクテルをつくる職人さんでもあるし、

そのカクテルをお出しし、お客さまと会話を交わすということを

考えたら、サービス業=商人にもなるわけで…

 

どちらを極めるのも、とっても素敵ニコニコ

 

なんか深いなぁ~って、唸ってしまいました!!

 

 

 

実は私、珍しく悩んでいることがあります。

 

 

ある企業から、社員教育の依頼を受けたのですが、

私の目指すところと、クライアントさんの意識が違いすぎるのです。

 

挨拶、敬語、名刺の渡し方、電話の取り方、来客応対、クレーム対応…

 

そういう一つ一つの接遇の技術ももちろんお伝えしますが、いつもそれ以上に力が入ってしまうのは、“想い” の方です。

 

 

私は、サービス業に携わる方には、東京ディズニーランドをライバルと思ってほしいし、一期一会を大切にお客さまの想いに寄り添い、本当の意味の “おもてなし” をしてほしい、

 

そして、目の前のお客さまが笑顔になってくださることを、自分自身の喜びにしてほしい…

 

そう思って、そのメッセージを伝え続けてきました。

 

 

それが “はたらく” ことの本質であると思うし、そんな意識で仕事をしていると、何よりも自分が楽しいのです。

 

働くことの楽しさは、生きる喜びにつながりますよね☆彡

 

でも、クライアントさんは、「ただ近所だから」 という理由でアルバイトに来ている人たちに、私の話は難しすぎるって、おっしゃるのです。

 

受講者にレベルを合わせてください…

とも言われました(>し<)

 

いま、ものすごい葛藤があります。

 

自分の理想を貫くべきか、クライアントさんのご希望を優先するべきか…。

 

 

と、ここまで書いて、気持ちが固まってきました!!

 

 

私は、相手によって変えなければいけないものと、決して変えてはいけないものがあると思っています。

 

 

例えば、一流ホテルの接客と、町の商店街の接客は、当然違います。

 

 

それから、同じお店でも、言葉遣いや気遣いは、相手によって変えないといけないと思うのです。

 

でも、決して変えてはいけないものがある…

それは、「目の前の人を大切にする」 という “想い” ですニコニコ

 

このことを、ご紹介くださった方とクライアントさんにちゃんと伝えてみよう、もしちゃんと伝えても考え方が共有できないなら、その時は、潔くお断りしようと思います。

 

 

今まで、「どんなお客さまもお断りしない」 というのが、プロとしての誇りでしたが、自分の魂を傷つけるのは、人として一番してはいけないことなんじゃないかと…。

 

 

この選択が適切かどうか、自信はありませんが、自分の想いを大切にしたいと思います。

 

 

『バーテンダー』 のおかげで、少し成長できそうです!!


感動のメール☆彡

(2011年3月16日のブログ記事より)

今月初め、15年ぶりに再会した学生時代の友人から、昨日、メールが届いたのですが、そのメールを読みながら、私は感動で泣いてしまいました(;し;)

 

東京の通信の会社で働いている彼女からのメールには、不安よりも使命感が強くにじみ出ていました。

 

私の勤務している会社は、こういった時には日頃以上に“会社と

しての使命”があります。社員の安全ももちろんですが、ライフ

ラインである通信を確保すべく、グループ全体社員一丸となって

全力で取組んでいます。

 

昨晩テレビのニュースで被災された年配の女性がインタビューに

答えていらっしゃいました。

「今回、命をいただいたので、それだけでもありがたいと思い、

どんなことでも耐えてがんばります」とおっしゃっていました。

 

こんなに酷い状況の中でインタビューに答えるだけでも大変な

ことなのに、「命をいただいた」と感謝する気持ちとこの言葉の

重みをしっかりと受け止めて、私たちも踏ん張って超えていこう

と思います。

 

 

彼女からのメールは、“ピース音譜” で結ばれていました。

 

当然、不安だってあるだろうに、こんなに気丈なメールを…。

 

地震直後も、計画停電で電車が運休していても、必死の想いで通勤し、連日働き続ける人たち。

 

 

彼らは、自分の持ち場を守ることで、直接的、あるいは間接的に、被災者の方々を支えてくれている…。

 

みんなが、自分以外の誰かのために、できること、やるべきことを、一生懸命やり続けています。

 

それは、政府首脳だって、東京電力の社員や経営者だって、同じこと。

 

人間だから、時には、間違った選択をしてしまうかもしれません。

 

でも、日本がどうなってもいいと思っている人なんて、一人もいないし、

その人なりにがんばっていることは、認めてあげたい。

 

そして、がんばってくれていることに対して、

「ありがとう」

と、心からの感謝を伝えたい!!

 

特定の人たちを批難しても、目の前の現実が、好転するわけではありません。

 

それどころか、どんどん悪い方向にいくのは目に見えています。

 

無責任な批判はやめて、自分のやるべきことをまっとうしましょう!!

 

私たちには、誰かを批判したり、裁いたり、糾弾している暇などないのです。

 

いま、目の前の人を笑顔にするために、目の前のやるべきことに全力投球していきましょう~!!

 

……生意気言ってすみません。

 

今夜は、被災地に雪が舞っています。

 

どうか皆さまが、寒さをしのぎ、少しでも温かくして安心して眠れますように…音譜


誇りをもって・・・

(2011年3月17日のブログ記事より)

 

昨夜のことです。

 

航空会社に勤務する夫に、妻が言いました。

 

 

「今日、ニュースを見ていたら、新幹線や飛行機で関東を脱出して、関西や九州に疎開する人がたくさん出ていたよ。あなたも福岡に帰ってきたら?」

 

 

夫は、家族を福岡に残して、東京に単身赴任しています。妻は半分冗談、半分本気でした。

 

 

「そういう人たちを安全に目的地に送り届けるのが、僕たちの仕事。たとえこのあと状況がもっと悪くなったとしても、僕たちが職場を離れることはない。もし僕たちが東京を離れるとしたら、それはお客様を全員送り出し、殿 (しんがり) をつとめる時だよ。」

 

 

思いがけず真剣に答える夫に、妻はびっくり…。

そして、次の瞬間、夫を誇りに思い、惚れなおしたのです( *´艸`)

 

 

……実はこれ、昨夜の私たち夫婦の会話でした。

 

ちょっと照れくさいですが、航空会社の社員もこれぐらいの責任感と使命感を持って仕事をしていることを皆さんにも知っていただきたくて、書かせていただきました(*^-^*)

 

次は、東京電力の社員のエピソードをご紹介しましょう。

 

 

「使命感持って行く」=電力会社社員、福島へ―定年前に自ら志願時事通信 3月16日(水)4時56分配信

福島第1原発の事故で、情報提供の遅れなど東京電力の対応に批判が集まる一方、最悪の事態を避けるため、危険を顧みず作業に当たる同社や協力会社の社員もいる。

地方の電力会社に勤務する島根県の男性(59)は、定年を半年後に控えながら、志願して応援のため福島へ向かった。

会社員の娘(27)によると、男性は約40年にわたり原発の運転に従事し、9月に定年退職する予定だった。事故発生を受け、会社が募集した約20人の応援派遣に応じた。

男性は13日、「今の対応で原発の未来が変わる。使命感を持って行きたい」

と家族に告げ、志願したことを明かした。
話を聞いた娘は、家ではあまり話さず、頼りなく感じることもある父を誇りに思い、涙が出そうになったという。

東京電力側の受け入れ体制が整った15日朝、男性は自宅をたった。

特別なことにしたくないと考えた娘は見送りはせず、普段通りに出勤した。

「最初は行ってほしくなかったが、もし何かあっても、自分で決めたことなら悔いはないと思った」と話し、無事の帰宅を祈る。

男性の妻(58)は「彼は18歳の時からずっと原発の運転をしてきた。

一番安全なものをやっているという自信があったんだと思う」と話す。

出発を見送り、「現地の人に安心を与えるために、頑張ってきて」と声を掛けたという。

 

16日現在、東京電力では、181名の方々が、復旧作業にあたってくださっているそうです。

 

本当にありがたいことですね音譜

 

 

最後に、昨日のワイドショーから、感動秘話をご紹介します!!

 

 

被災地にあるホームセンター 『ダイシン』 の店長さんが、自分の判断で被災地の希望者に灯油10リットルを無料配布していました。

 

 

この店長さん、「在庫は十分にありますから、大丈夫ですよ。安心して下さい」って、行列をつくった人々に笑顔で声を掛けていらっしゃいました。

 

 

灯油の在庫はあっても、灯油をくみ上げる機械に入れるガソリンがないので、従業員の車から少しずつガソリンを抜いて、作業を続けてくださったようです。

 

本当に、素敵な店長さんですよねニコニコ

 

 

 

その一方で、テレビ局のカメラに向かって、「連絡つかず会社に許可もらってないから、社長に怒られるかな…」 ですって!!

 

 

社長さん、この店長さんのなさったことは、表彰ものですよ!!

叱らずに、ぜひ褒めてあげてくださいね。

 

 

そして、お近くにお住まいの皆さん、店長さんが社長さん叱られないように、『ダイシン』 の売上アップにご協力くださいね(*^-^*)

 

みんなが、誰かのために、誇りを持って仕事をしている…

仕事は “志事” ですね !!


自衛隊員の皆さんへ感謝の気持ちを込めて・・・

(2011年3月19日のブログ記事より)

千葉でパチンコ屋さんを経営しているてっちゃん は、いつもブログを通して笑顔と感動を伝えてくれていますが、そのてっちゃんのブログから、どうしても皆さんとシェアしたい記事を見つけたので、転載させていただきますね(*^-^*)

 

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆

 

パチンコ業界の人材育成に特化している、

フェイスホールディングス小倉さんのメルマガを読んで、
めちゃくちゃ感動してしまいました。

深く心が動かされたので、シェアしたいと思います。

----------------

◆ 自衛隊員の皆さんへの深い感謝の気持ち ◆

どうしても書かずにはいられない。

自らのすべてを投げ打って人命救助と復興支援に奔走する自衛隊の

皆さんに対する深い感謝と敬意の気持ちを伝えずにはいられない。

昨日のコラムで「正々堂々と胸を張って仕事をしよう」と書いた。
その手前、震災関連のコラムは書くまい、と決めていた。

しかし、許してほしい。どうしても書かずにいられないのだ。

以下は主にインターネットを通じて入手したニュースやツイッター、ブログなどをソースとした情報だ。

そのため、若干の正確さに欠けるかもしれない。しかし、たとえそれを差し引いて考えたとして、おそらく僕の気持ちに何一つ変化はないだろう。

深く頭を垂れ彼らに感謝し、心から敬意を表したい。

・自衛隊員は、災害支援を最優先とし、たとえ自分の家族が行方不明であったとしても、他人の救出を続けている。

・自衛隊員は、被災者の方に対して温かい食事を炊きだしで提供する時も 絶対にそれに口をつけない。そして自らは冷たい缶詰の米を食べる。

・自衛隊員は、被災者の方に対して温かい風呂を用意する時も絶対に自らが入ることはない。そして氷点下の雪の下で水のシャワーを少しずつ浴びている。

・人を殺した数よりも助けた数が多い軍隊は世界中で自衛隊のみ。現時点で既に1万人を救出している。

・24時間交代で休憩3時間。

・パパの仕事
旦那さんが自衛官の友人より。以前息子さんが 「パパは戦争がお仕事?」 と涙ながら聞いてきた事があったそうだ。誰かの心ない言葉に傷ついたんだろう。

今、息子さんは毎日TV画面に向かい「パパ頑張れ、パパのお友だち頑張れ!」と叫んでるって。「僕も自衛隊になる!」って。…通勤中に号泣。

・ぜんぜん眠っていないであろう旦那に、「大丈夫?無理しないで。」とメールしたら、「自衛隊なめんなよ。いま無理しないでいつ無理するんだ?言葉に気をつけろ」

・自衛隊の友人より 「少し歩く度に死体ばかり。一人ずつ生存確認をしていく。
サイレンが鳴り響く中、上官から言われたのは 『一斉に救助者がすがりついてきても絶対に笑顔を絶やすな。絶対に泣くな』

・泥だらけの救助者達が、力の入らない手で俺の手を握り「ありがとう」と言われる度に涙を堪えるので精一杯」

・災害支援で現地に行っている、自衛隊員の友人からのメール。
『子供の遺体を収容した幼稚園くらい。兄弟だろうか、抱き合ったまま、亡くなっていた。子持ちの仲間は、肩を震わせていた。でも、俺たちは泣くことはできない。この町が復興するまで、俺たちの涙なんか意味がないから』

ここまで書いてあることに気づいた。

「正々堂々と胸を張って仕事をしよう」

昨日、そうコラムに書いたから、震災関連のことを書くのはよそう、と考えていた。

しかし、それは浅はかな考えだった。

上記のような自衛隊の方々の献身ぶりを知ることこそが、最高の仕事の教科書
になるのではないか。これこそがプロフェッショナル。これこそが仕事の素晴らしさではないか。そう思ったのだ。

 

最後に、かつて、防衛大学第1回の卒業式にて、当時の内閣総理大臣であった吉田茂の言葉を記して本コラムを終わりにしたい。くどいようであるが、命を賭けて、

すべてを犠牲にして、人命救助と復興支援に奔走する自衛隊員の皆さん、そして、警察、消防、東京電力社員他、すべての方々に心からの感謝の気持ちと深い敬意を表したいと思う。

昭和32年2月  防衛大学第1回卒業式にて

君たちは自衛隊在職中、決して国民から感謝されたり、歓迎されることなく自衛隊を終わるかもしれない。

きっと非難とか叱咤ばかりの一生かもしれない。ご苦労だと思う。

しかし、自衛隊が国民から歓迎され、ちやほやされる事態とは、

外国から攻撃されて国家存亡の時とか、災害派遣の時とか

国民が困窮し、国家が混乱に直面している時だけなのだ。

言葉を換えれば、君たちが日陰者である時のほうが

国民や日本は幸せなのだ。

どうか、耐えてもらいたい。

内閣総理大臣 吉田茂

★★★★★★★★★★★★★★

自分は、前まで自衛隊の人達に、
心から感謝したことがありませんでした。

今となってはとても恥ずかしいことです。

今も、私の住んでいる浦安は、断水状態が続いています。

自衛隊の人達が、給水車で学校に来てくれていて、
給水してくれています。

寒い中でも、外でずっと立ってくれています。

ただ感謝しかありません。

そして、昨日から本当に冷え込んでいて、
その中でも、休みなく、
救助活動をし続けてくれている自衛隊の皆様に、
心から感謝の気持ちでいっぱいです。

命を削り、不眠不休で、
自衛隊の方も、
消防の方も、
警察も、
お医者様も、
政府関係者も、
頑張ってくれています。

前代未聞の大震災。
もちろん、誰もが初めての経験。
その中で一生懸命にやってくれています。

心からの感謝の気持ちを持ちたいです。
非難することなく、まず自分が、何ができるか考えて行動したい。
そう思います。

みんなが命を削って、
頑張ってくれている中、
自分が何ができるんだろうあらためて考えます。
自分の使命に命かけれるんだろうか?

問い続けます。

本当に自衛隊の皆様、心から感謝します。

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆

 

 

以上が、てっちゃん のブログです!!

 

 

てっちゃんが住んでいる地域は、液状化の上に水道もガスも止まっていて、

さらに計画停電……当然、生活に支障を来たしているはずなのに、てっちゃんは周辺に住む友人・知人に 「何かお手伝いできることはありませんか?」 って言って、本当に手伝ってくれているんですニコニコ

 

被災地の方々に対して何もできないって嘆くよりも、「こういう善意を、そして笑顔をリレーしていきたい」 って強く思いました。

 

被災地の方々のお気持ちを思うと、ついついいろんなことを自粛してしまいがちになりますが、すべてを自粛してしまっては、日本経済の回復がどんどん遅れてしまいます。

 

バンバン仕事して、義捐金をいっぱい寄付すると同時に、経済活動もちゃんと行って、日本経済の再生に一役買いましょうねニコニコ


大切な人の笑顔のために・・・♪

(2011年3月25日のブログ記事より)

 

東京ディズニーランドに最後に行ったのは、去年の1月のことでした。

 

その時、とてもびっくりする光景を目撃しました。

 

私は寒さと疲れで、ちょっと休憩したくなり、ひとりベンチに腰掛けました。

 

すると、一人の女の子が、私の前を走り過ぎていき、風船を売っているスタッフに駆け寄りました。

 

 

 

ああ、女の子が風船を買いに行ったんだ…

 

と、その様子をなにげなく眺めていたのですが、その女の子が、

「パパ! お姉ちゃんがパパにお話があるんだって」

と、手ぶらで戻ってきたので、

「どうしたんだろう?」

と、女の子の父親とスタッフの会話に聞き耳を立てたのです。

 

 

 

怪訝な顔をしてやって来たお父さんに、スタッフがニコニコしながら話しかけました(*^-^*)

 

 

「いま、お嬢さんとお話しさせていただいたのですが、札幌からいらしてくださったんですね。遠くからお越しいただいて、ありがとうございますニコニコ

明日、飛行機で札幌にお帰りになる伺ったのですが…」

 

「えっ、は、はい…」

 

「実は、この風船、飛行機に乗る時にはガスを抜かないといけないんです。

その時に、“ミッキーがしぼんじゃった(;し;)” ってガッカリなさるお子さまがよくいらっしゃるんです。そのことをご了承の上でしたら、風船をお売りすることはできますが、いかがいたしましょう?」

 

 

そのスタッフの言葉を聞いた親子は、相談の結果、どうやら風船を買うのをやめたようです。

 

 

すると、再びスタッフが、女の子に笑顔でこう言ったのです。

 

 

「本物の風船はしぼんじゃうけど、写真の中の風船ならいつまでもしぼまないよニコニコ

 

 

スタッフは、売り物の風船を女の子の両手にいっぱい握らせてあげて、親子の写真を撮ってあげていました。

 

 

 

いま、目の前の人を笑顔に…!!

 

 

いつもこう思いながら仕事や家事をしていますが、ディズニーランドのスタッフは、大事なお客さまがディズニーランドを出たあとも、ずっと笑顔でいられるように、心から願っているんだろうなぁ~音譜

 

 

大切な人の幸せを願う心は、きっと時空を超えてその人に届くに違いありません。

 

 

私たちの想いも、被災地で凍える夜を過ごしている人々に、どうか届きますように…音譜

 

 

そして休園中の東京ディズニーランドが、一日も早く再開されるように、心から願っていますニコニコ


はたらくということ☆彡

(2011年9月12日のブログ記事より)

「民族衣装が着れない国民は、世界で日本人だけだそうです」

 

この言葉を目にした時、ハッとしました。

根本 和哉さんとのコラボ講演会を企画&実施してくださった、二子玉川のきものふ~るさんのホームページの冒頭に出てくる言葉なんです。

 

この現状をなんとかしたい、日本の伝統・文化を復活させたい…

オーナーのセレブちゃんこと狩谷 久美子さんは、きっとそんな想いを叶えたくて、着物屋さんを始めたんでしょうね。

 

この “想い” を胸に秘めている人は、同じ作業に携わっていても、ひときわ輝いているような気がします。

 

秋は、数多くの企業研修をご依頼いただいているので、 「労働観」 や 「職業観」 について考えることが多いです。

 

経営の神様と言われた松下 幸之助さんが自社工場を訪れた時、そこで働く若い社員に向かって、「君の仕事は何ですか?」 と質問したそうです。

 

社員は答えました。

「私の仕事は、出来上がった電球に不備がないか確かめながら布で磨いて、箱に詰めることです。」

 

彼が毎日工場で行っている仕事は、その通りだったんです。

 

ところが、松下翁は、その社員に、優しい眼差しでこうおっしゃったそうです。

 

「それは、君の作業であって、仕事ではないよ。君の仕事は、子どもたちの夢を育むことだよ。」

 

松下翁がおっしゃるには…

例えば、うちの中で子どもが絵本を読んでいるとする。

日が暮れて、外は暗くなってきた。

その時、この電球がなければ、その子は絵本を閉じないといけない。

でも、家の中でこの電球が灯れば、その子は絵本を読み続けることができる。

絵本を読むと、子どもの夢が育つ。

だから、君の仕事は、子どもの夢を育むことなんだよ。

 

作業は手段、自分が毎日している作業を通して、誰を喜ばせたいのか、何のために仕事をするのか、それが明確であればあるほど、仕事が楽しくなり、日常生活が輝いていきますね♪

 

「はたらく」 とは、「傍(はた)」 を 「楽(ラク)」 にすること。

つまり、いま、目の前の人を笑顔にすることニコニコ

 

作業は、そのための手段なんですね。

 

今日も、仕事を通して、日常生活を通して、笑顔の輪を広げていきましょうね♡

今日も元気に行ってらっしゃ~い (『アサカツ』 風に…)!!


天職☆彡
(2012年6月26日のブログ記事より)

 

今月28日は、私の誕生日♪

この日は、先日の九州大学に続いて、福岡大学経済学部で講義をさせていただきます。

 

以前もカミングアウトしましたが、教員採用試験に落ち、教師になる夢を簡単にあきらめてしまった私が、こうして大学生に講義ができるなんて…夢のようです!!

 

 

福岡大学の学生の皆さま、ともに素敵な時間を過ごしましょうね!!

 

毎日、学生さんたちに何を話そうか考えているのですが、今回は、歴史の話に加えて、「天職」 についてお話しさせていただこうかと思っています。

 

 

就職氷河期と言われる昨今ですが、やっとの想いで入社が決まっても、ほどなく退社してしまう人が、意外に多いんです。

 

多くの場合、「(仕事内容や職場環境が)思っていたのと違う」 というのが、退社理由です。

 

そして彼らは、天職を求めて転職していくわけですが…

私の経験では、天職を探し求めて転職を重ねる人が、「天職に出会えました」 って言うのを聞いたことがないし、自分探しをしている人で、ついに自分の道を見つけたって言う人に、今だかつて出会ったことがないんですね・・・

 

 

だいたい 「天職」 とは、天が与えてくれるもの。

自分で探して見つかるわけがないですよね。

 

 

私が歴史講座をやらせていただくようになってから、ちょうど2年が経ちます。

歴史って、「年配の男性が好むもの」 というイメージが強かったし、「こんなマニアックな話、誰も喜ばない」 って思っていたから、それまでの私は、誰かに歴史の話を好んですることはありませんでした。

 

 

それが、ひすいさんと出会って、「妃登美ちゃんの歴史の話を聞いたら、日本を好きになる人が増えるから、ブログで歴史のエピソードを発信していったらいいよ」 と言われ…

「そんなこと起こるわけないじゃん」 と思いながらも、「素直さは最大の知性」 と肝に銘じ、ブログを始めました。

 

 

そうしたら、講演、出版など、あれよあれよと自分では思いもよらなかった人生の流れになって…

それがただ嬉しくて、有り難くて、あまり深く考えないままに講演を続けてきました。

 

それが、イエローハットの創始者である鍵山 秀三郎さんに出会ったことで、私の心の中が大きく変化したんです。

 

 

やっていることは同じでも、想いが違うし、重みも感じるようになりました。

 

 

イギリスの歴史学者・アーノルド=トインビーは、世界史の中で、栄え続ける民族と滅んでいった民族の違いを明確にしました。

彼の説はこうです!!

 

 

歴史上、滅んでいった民族は、敵によって滅ぼされたのではなく、すべて内部崩壊が直接の原因である。

 

内部崩壊は、次の3つの過程のいずれかをたどる。

①理想を失った民族は滅びる。

②すべての価値を物やお金に置き換えて、心の価値を見失った民族は滅びる。

③自国の歴史を忘れた民族は滅びる。

 

 

戦後の日本は経済の発展ばかりに目がいき、上記の①も②も置き去りにしてきました。

③については、歴史そのものを忘れたわけではありませんが、すごく偏った歴史教育を受けていたように思います。

 

歴史上の出来事に、100%プラスの出来事もなければ、100%マイナスの出来事もなく、すべての出来事は、功罪相半ばしています。

でも、近代史に関しては、ことさら 「罪」 の部分ばかり強調されて教えられてきたのではないでしょうか。

 

 

そして、3つのうちのどれか一つでも当てはまれば、その民族は滅ぶと言われているのに、 戦後の日本は、3つの条件がすべて当てはまる 「三重苦」 だったような気がします。

 

 

 

昨年、鍵山先生に初めてお会いした時、図々しくも自分の著書をお渡ししました。

すると、鍵山先生は、その後の講演会で、「歴史教育のことを考えると、この国の将来が心配で、死んでも死にきれません。でも、今日、こうしてお若い方がご自分で書いた歴史の本を持ってきてくださって、少し安心しました。」 と、私の著書を紹介してくださったのです。

 

 

さらに、数日後、封書が届きました。

鍵山先生の自筆のお手紙で、本を何十冊も注文してくださった上に、「蒲生氏郷の話を、現代のリーダー全員に読んでほしい」 と書かれていました。

 

 

このお手紙を受け取ってからです。

私の中に使命感が生まれたのは…。

 

 

私は、小さい頃から、「私は何のために生まれてきたんだろう?」 といつも考えていました。

でも、考えても、考えても、その答えは見つかりませんでした。

 

 

それが、人生の流れを天に委ねて、与えられた環境に感謝し、いま目の前のことを心を込めてやり続けていたら、鍵山先生と出会えました。

 

 

そして、今やっていることが、私の使命なんだと気づかせていただきました。

 

 

使命というのは、考えた末にわきあがってくるものではなく、探し求めて出会えるものでもなく、自分に与えられた目の前のものに対して心を尽くしていくうちに、それが使命だと気づくものなんだと思います。

 

そして、使命に気づいた時、初めて自分の中に志が育っていくのを感じました。

 

 

きっと、天職も、おんなじなんじゃないかな。

天が与えてくれた仕事を、心をこめて一生懸命続けていくと、やがてそれが天職になっていく…。

 

仕事を通して自分が成長した時に、天職だと気づくんじゃないかな。

 

 

学生さんたちに、この想いを少しでも伝えられたらいいなぁ(*^-^*)


私、怒ってます!!その2

(2012年7月12日のブログ記事より)

 

皆さま、前回はたくさんのコメント有り難うございました(*^-^*)

皆さまの熱いご意見に背中を押してもらって、担当の教授にお話ししましたよ。

 

彼ら6人にレポートを再提出してほしいとお願いしたところ、レポートを再読した教授がおっしゃるには、「おそらく授業に出席せずに書いたレポートでしょう」 とのこと(>し<)

 

 

そして、授業に出ていない以上、再提出は無理ではないかと…。

 

 

でもね、彼らが、このまま世間を甘くみたまま社会に出たら、どうなるんでしょう(>し<)

こういうことは、決してしてはいけないことだと伝えなければ…!!

 

 

私の意を汲んでくださった担当教授は、再提出が無理なら、反省文を書いて提出するように伝えてくださるとのこと。

 

 

彼らにちゃんと気持ちが伝わることを念じて、待ちましょうニコニコ

 

 

 

ただ…

ちょっと気になったことがあるんす。

 

 

たぶんね、彼らがこういうレポートを提出するのは、これが初めてじゃないんじゃなうか…ということです。

 

 

実際、担当教授の話でも、目に余るようなレポートが増えているそうです。

それに対し、「学生には何を言ってもムダ」 と、あきらめている教授もいらっしゃるのだとか…(>し<)

 

 

ここで、一度怒ったついでに、もう一度怒らせていただきますが、ただの学者や研究者ならともかく、まがりなりにも学生を指導する立場の教育者が、あきらめてどうするんですか!!

 

あきらめていいことと悪いことがあるでしょう~!!

 

 

 

先日、鹿児島&知覧ツアーの帰りに、とっても素敵な経験をしました。

 

40名近くの団体で行動してると、予定通りいかないもので、ついつい出発時間が遅れがちになるんですね。

 

 

で、知覧を出る時間も少し遅れてしまったので、渋滞が予想される鹿児島中央駅を避けて、鹿児島空港を経由し、一路久留米へ…!!

 

 

実はこの日、夜行バスで名古屋まで行く方がいらして、久留米7時24分発の電車に乗る必要があったんです。

 

このままノンストップで久留米に向かえば、なんとか間に合うはずだったのですが、トイレ休憩をとらないわけにもいかず…

ついに、「もうダメだ」 (>し<) と、私は途中の熊本駅か新大牟田駅を経由するコースを考えました。

 

でも…ちょうどいい時間帯の新幹線がないんです((+_+))

 

 

キャンセル料はかかるかもしれないけれど、夜行バスの予約を他社に変更してもらうしかない…

私はご本人にネットで予約を変更してもらうようにお願いしました。

 

 

その時です!!

「白駒さん、それ、まだ早すぎる!」 と、和ごころ塾の塾長・太田黒さんが私を制止するではありませんか!!

 

 

「どうして?」 と、目で太田黒さんに問いかけると…

太田黒さんは、キッパリ!!

「だって、運転手さんはまだあきらめていないから…」

 

 

バスの運転手さんは、ずっと安全運転に努めてくれていて、特別スピードを上げるわけではないのですが、視線が前方と腕時計を往復していて、ミラーに映るまなざしからは、「最後の瞬間まであきらめないぞ」 という気迫が伝わってきましたニコニコ

 

 

「これなら間に合う、大丈夫音譜

久留米の地理に詳しい太田黒さんがそう声を上げた時、期せずしてバスの中は拍手の嵐…♪

 

 

間に合ったんです、久留米発7時24分の電車に…音譜

 

 

乗客全員があきらめたのに、たった一人、運転手さんはあきらめていなかった…

「これぞプロ!!」 心の中でそう叫びました。

 

 

大学の先生の皆さま、プロになりましょう。

プロとは、最後の最後の瞬間まであきらめない人を言うのだと思います。

 

というわけで、順序が逆になってしまいましたが、次回は、鹿児島&知覧ツアーのご報告をさせていただきますね。


誇りを持って・・・☆彡

(2012年9月11日のブログ記事より)

 

先日の 『致知』 全国大会には、『致知』 を社員みんなで定期購読し、記事の感想をシェアする 「社内木鶏会」 を開催している企業が全国各地から参加し、成功事例を発表してくださいました。

 

各社の発表を聞いていたら、経営者と社員が心を一つにして、それぞれの会社、それぞれの地域をよりよくしよう…という思いが伝わってきて、感動で涙が止まりませんでした(;し;)

 

 

近ごろ起業ブームで、なんとなく世間にはサラリーマンをバカにするような風潮も多少見られますが、組織の中でがんばっている人は、なんて素敵なんだろう~って、日本人の底力を見たような思いがしました。

 

 

発表企業の中に、運輸業界の方もいらしたんですね。

 

ドライバーの中には、「本さえ読まないのに、感想なんか書けるか」 って、不満を言ったり、女性社長の決定に、露骨にイヤな顔をする社員も多かったそうです。

 

 

それが、回を重ねていくうちに、『致知』 が創刊以来34年間発信し続けている人間学の素晴らしさが、少しずつわかってきたのだそうです。

 

 

そして、今では月に一回の社内木鶏会を、経営者、社員ともに楽しみにしていらっしゃる様子!!

 

 

人は、ふだん目にするもの、耳にするもので、こんなにも変化するんですね~。

 

 

私が最も嬉しかったのは、「致知のような立派な雑誌を読んでいるお父さんを、尊敬できるようになった」 って、ご家族がおっしゃったシーン。

 

 

そして、その言葉を、女性社長がことのほか喜んでいらしたことです。

 

 

「運転手という仕事は、世間の評価は決して高いとは言えない。でも、世間の評価がどうであろうとも、うちの会社に入社したかぎりは、プライドを持って仕事をしてほしい。」

 

 

家族から尊敬されているお父さんは、きっと自分の仕事に誇りを感じられるんだと思います!!

 

 

この会社の発表を見ながら、私はロンドンのタクシーの運転手さんを思い出していました。

 

大学4年の時、卒業旅行で訪れたロンドン。

当時はまだユーロという通貨がなく、イギリスポンドが使われていたのですが、イギリスポンドに対する円の価値がどんどん上がっている時期だったので、レートの関係で、私たち日本人は、ロンドンで買い物するのが一番おトクだったんです(*^-^*)

 

 

まだ20代前半だった私は、アルバイトで貯めたお金をバンバン使って、ロンドンでブランド品を買いあさりました。

このあさましい姿を、恥ずかしいとも何とも思わなかったんですね((+_+))

 

 

ところが、ブランドの紙袋がいっぱいになって、もうこれ以上持てないから、一旦ホテルに戻って、もう一度繰り出そう…と、タクシーに乗ったんです。

 

 

いま振り返ると、穴があったら入りたいぐらい恥ずかしい、うすっぺらな女子大生だったんですよね(>し<)

 

でも、タクシーの運転手さんは、そんな私と友人を、レディーとしてもてなしてくださったんです。

丁寧な言葉づかいで、挙措動作も優雅、スマートにドアサービスをしてくださるんですよ。

 

 

私、乗客と乗務員という立場を超えて、人間として、素敵だなぁ~と思いました。

この人は、自分の仕事に本当のプライドを持っているから、こんなおバカな女子大生を相手にしても、最高のサービスができるんだなぁって、プロとは何かを、無言で教えてくれている感じがしたんです。

 

 

後になって、ロンドンの町では、タクシーの乗務員という仕事が市民の尊敬を集めていて、小学生のなりたい職業の上位に必ず入る…と知りました。

 

乗務員になるための試験はとっても難しくて、A地点からB地点に移動するのに、最短距離の経路がすぐにわからないとダメだったり、接客マナーのスキルも厳しく問われるのだとか。

 

 

そんなレベルの高い試験をパスした人たちだから、市民は尊敬するのでしょうか?

 

もちろん、それも理由の一つだと思うのですが、もっと大きな理由は、彼らが、真のジェントルマンだからなんじゃないかなぁ。

 

 

人々から信頼され、尊敬されるには、人間性とプロ意識がポイントでしょうニコニコ

 

 

どんな仕事も、きわめれば人間性とプロ意識が磨かれていき、そこから真のプライドも生まれるんじゃないかと思います。

 

 

どんな仕事でも、心を込めて、そして誇りを持って仕事をしている姿は、とても美しく、人を感動させる力があるんですね音譜

 

 

さぁ、明日も心を込めて、誇りを持って仕事をしよう~!!

みなさま、おやすみなさい☆彡


役割を果たす☆
(2013年2月18日のブログ記事より)

 

今日は長野県の茅野市で開催された美容師さんたちの研修会で、講演させていただきました。

 

受講者は、長野、岐阜、山梨の3県から集まってくださったのですが、思いがけない大雪で、5~6時間かかった方もいらっしゃり、きっと到着しただけでぐったりお疲れだったのではないでしょうか…

 

 

そんな中、皆さん真剣に聞いてくださって、感謝の気持ちがこみ上げてきました。

 

大和心は、若い世代に確実に受け継がれていますね!!

 

 

「最近の若者は…」

って大人はよく口にしますが、ちゃんと発信すれば、みんな受け取ってくれるんですよね。

 

 

伝えてこなかった大人の責任は大きいですね。

 

 

今日は、20代の方々が圧倒的に多かったので、日本人の労働観と、「役割を果たす」という話をさせていただきました。

 

日本人は、もともと働くことに喜びを見い出してきた民族なのに、戦後は、戦勝国側の論理や価値観がすべて正しいと勘違いして、「労働は契約だ」と考える人が増えましたよね。

 

 

それに、アメリカンドリームに洗脳されて「成功」を追い求め、日常の小さなことをないがしろにしてきたのではないかと思うんです。

 

 

今の私たちは、天下人の秀吉や家康でさえも味わったことのない、贅沢な暮らしをしているのに、それに感謝できず、不平不満ばかり感じているのは、日本人らしい生き方を見失ったからではないかと思うんですね。

 

 

最近、講演が終わると、「僕も歴史が好きなんですよ」と声を掛けてくださる方が増えているのですが、そういう方の多くは、「平成の龍馬になりたい」っておっしゃるんです。

 

 

でもね…

みんなが龍馬になっちゃったら、明治維新なんて起こりませんから。

 

 

龍馬を精神的に支えた人々、経済的に支援した人々、それから龍馬に活躍の場を与えた身分の高い人たちがいたから、龍馬は自分の役割を果たせたんです。

 

人にはそれぞれ役割が与えられている。

その役割に、上下貴賤はない。

 

 

みんなが自分の役割に気づき、その役割を全うしていったら、きっと素敵な世の中になりますね!!

 

 

誰かに憧れてがんばるのも素敵だけれど、自分に与えられた仕事を一生懸命にがんばって、そこに役割を見つけ出す生き方は、もっと素敵だと思いますよニコニコ

 

 

ただ今、新幹線の中…ほろ酔い気分で思いついたことを綴っています。

語り尽くせない思いは、講演会でお話ししますので、ぜひ会いにいらしてくださいね!


背番号19番のヒミツ☆彡

(2013年11月2日のブログ記事より)

 

ワールドシリーズも制し、世界一の胴上げ投手になった上原浩治さん。
巨人時代も、メジャーリーガーになってからも、彼の背番号はずっと19番。

 

 

よっぽど19番に愛着があるんだなぁ~
とは思っていたけれど、今日、その理由を知って、シビれました( *´艸`)

 

 

上原さんは、19歳の一年間を忘れたくないから、この一年間が自分の土台をつくってくれたから、だから日本でもアメリカでも19番を貫いているんですってニコニコ

 

高校3年の時、ドラフトでどの球団からも指名されず、大学で野球を続けることを夢みて、大学を受験するも、不合格。

予備校に入学した上原さんは、毎日、朝9時から夜9時まで勉強して、さらにそのあと体力が落ちないように、トレーニングに励んだそうです。

 

こうして過ごした19歳。

このつらい時期が、その後の自分をつくってくれたと、上原さんはインタビューで答えていました。

 

…うん、やっぱりね!

私たちって、苦境に立たされるとついつい「うまくいってない」と思ってしまうけれど、実際は、ただ思い通りにいってないだけ。

うまくはいっているんだよねニコニコ

 

いま自分の身に起こっている出来事は、過去の結果が半分、でも残りの半分は、未来に必要だから起こっている。

もっともっと天を信頼していいんじゃないかと思う。

 

私たち人間が考えることなんて、どうせ大したことないんだし、思い通りにならない人生だからこそ、楽しいしステキなんじゃないかな!!

明日(11月2日)、講演してくださる鍵山先生は、5年前の致知30周年の講演会で、自転車で行商をなさっていた頃のお話をしてくださいました。

 

行った先々で「もう二度と来るな」と言われ、その後、二度、三度と訪ねると、バケツの水をかけられたり、ほうきやモップの柄で表に突き出されたり、中には自転車を倒されて、積んでいた荷物がばらばらと散ってしまったことも…。

 

それでも、鍵山先生は、そのお店に一礼して立ち去るのだそうです。

なぜなら、この鬼のような人こそが神さまなのかもしれないと思っていらしたからです。

 

神さまが人間の格好をして、私がどれだけ耐えられるかを試している。

あるいは、こういうことを他人にしてはいけないということを、身をもって教えてくれている…。

鍵山先生は、そう自分に言い聞かせ、相手に心から感謝なさったのでしょう。

 

そんな鍵山先生に、私は今まで3度お会いしました。
鍵山先生のお姿を拝見するだけで、お声を耳にするだけで、涙が出てきます。

 

もし神さまが人間の格好をしていらっしゃるとしたら、それは鍵山先生なのではないか、私はそんなふうに感じるんです。

 

鍵山先生の高潔さは、きっと行商時代も恨まず、腐らずに黙々と人知れず徳を積み重ねてこられた賜物なのでしょう。

 

歴史を紐解いても、思い通りにいかない時の身の処し方が、その人の人生を決めるような気がします。

順境の時も逆境の時も、お天道様に恥ずかしくない生き方、しているかな?

明日、私は鍵山先生の前で襟を正して、自分の人生と向き合いたいと思います。


サービスの極意

(2013年11月7日のブログ記事より)

 

「最大のサービスは人格を上げること」

 

これは、私が心から尊敬する鍵山秀三郎先生の言葉。

あらためてこういう言葉を聞くと、自然と背筋が伸びて襟を正している自分に気づきます。

 

秋は歴史の講演会だけでなく、時には企業研修のご依頼もいただきます。
今回の研修で「凡事徹底」という鍵山先生の言葉をご紹介しましたが、説明しながら気づいたことがあるんです。

 

「凡事」というのは、ただ「当たり前のこと」を指すのではなく、「お客様にとって当たり前のこと」を徹底して行うということなのかな…って。

 

昨今の食品偽装は、釈明に立つ人が口々に自分たちの論理や立場を主張するけれど、彼らの展開する論理は、一般の人々の感覚とはかけ離れているもの。

自分たちの目線ではなく、お客様にとっての「当たり前」を貫いていたら、こういう事態には陥らないんじゃないかなぁ。

そんなことを感じた今日この頃です!!


これぞ日本の商人道☆彡

(2014年5月15日のブログ記事より)

 

台湾以来の感動を書かせていただきたいと思います。

ちょっと長めの記事ですが、ぜひ最後までお読みくださいね(*^-^*)

 

 

5月11日の心学商売繁盛塾に、斎藤工宝詞さんが来てくださいました。

私のDVDを制作してくださることになっているので、その撮影のためにいらしたのですが…。

 

講演の冒頭、用意していたDVDを流したら、スピーカーが用意されていなくて、映像はバッチリだったのですが、音が小さくて、いつもの迫力がありません(>し<)

 

「でも、スタッフの皆さまも一生懸命に準備してくださったのだから」と、気を取り直して日本の商人道の話をさせていただいたんです。

 

 

歴史の中の江戸時代について、そして近江商人や江戸商人が、どんな思いで商売していたか…。

 

ふと見ると、撮影しているはずの工宝詞さんの姿が見当たりません。

カメラは回っているのに、どこへ行ったんでしょう?

 

そのまま、講演はどんどん進んでいきます。

そして終盤に差し掛かる頃、工宝詞さんが帰ってきました! 大きな黄色いビニール袋を提げて…。

 

「えっ、まさか…!? でも工宝詞さんが持ってるの、ドンキの袋だよね?」

 

しゃべりながらも頭の中はグルグル。…と、工宝詞さんが何やらメモをスッと演台に置きました。

そこには、丸い特徴のある字で、「スピーカー準備OKです!!

 

ああ、やっぱり~!!

ドンキでスピーカー買ってきてくれたんだ音譜

 

エンディングの映像は、それはそれは音も素晴らしく、会場は感動の涙、涙…。

そしてせっかくなので、オープニングの映像も再度皆さんに見ていただきました。

 

一度見ているから白けちゃうかな、という不安もあったのですが、最初の上映が引き立て役になって、さらに大きな感動をいただき、ここでも涙、涙…。

 

私の話なんかより、工宝詞さんの存在そのものが、まさに日本の商人道ですねニコニコ

 

ちなみに近江商人の三方よしは、「売り手よし、買い手よし、世間よし」。買い手は消費者のことですが、売り手は、自分たち商人を指すのではなく、生産者のことです。

 

自分たちの商売が生産者にも消費者にも喜ばれ、そして自分たちの商売を通して、必ず世間はよくなっていく…そんなプライドを持って商いをしてきたんですね。

シビレますよね~ニコニコ

 

工宝詞さんのつくる映像に登場する人たちが生産者なら、映像を見る人たちが消費者、そして感動をみんなが分かち合うことで、世間がよくなっていく…!!

 

まさに工宝詞さんは日本の商人道を継承しているんだなぁと、惚れ惚れしました。

 

そして本当に素敵な人は、手の届かない遠くにいるのではなく、私たちの身近にいるものなのですね。

 

きっと皆さんの周りにも、素敵な方がたくさんいらっしゃるはず。

天が与えてくれた出逢いとご縁を大切に、今日も笑顔で素敵な一日をお過ごしくださいねニコニコ

 

斎藤工宝詞さんが制作した映像を見てみたい! という方は、「ブザービート.com 」で検索してくださいね。


日本人の労働観☆彡

(2014年5月19日のブログ記事より)

「例えば、あなたがたがお客様に頼まれて、一杯のコーヒーをお出ししたとする。機内で提供するコーヒーは、豆や挽き方にこだわっているわけでなく、いわばたかが一杯のコーヒーだ。でも、あなたがたの出し方しだいで、たかが一杯のコーヒーが、されど一杯のコーヒーになる。あなたがたが選んだ仕事は、本当に素晴らしい仕事です。なぜなら、お客様にコーヒーをお出しするというほんの数秒に、あなたが今までどんな生き方をしてきたのか、その全人生が投影されるんですよ」

 

 

航空会社に入社した時に、社外講師の方から言われたこの言葉が、仕事をする上での私の支えになりました。

 

 

同時に、この言葉が、私の労働観をつくってくれました。

 

 

この頃、企業さんで社内講演をやらせていただく機会が増えています。

そうした際には、必ず日本人の労働観に触れるようにしていますが、30年近く前に言われたことが、まるで昨日のことのようによみがえってきて、この自分の経験もあわせてお伝えしています。

 

 

浅田真央選手のお母さまは、生前、このようにおっしゃっていたそうです。

 

「フィギュアスケートは、単に勝った、負けたの競技ではないと思うんです。大切なのは、氷の上で、いかにその人の生きざまを見せられるかだと思います」

 

 

舞台は違っても、自分の置かれた場で、自分の生き方を磨いていくのが日本人なんだなぁニコニコ

 

 

さて、これはOJTの最後のフライトで、指導教官から言われた言葉。

 

「今日担当したお客様のお顔、座席順に思い出せる?」

 

 

 

ええ~!?

私が担当したのはエコノミークラスで60名ぐらい担当していたから、それは無理だよ…(>し<)

 

 

心の中でそう叫ぶ私に、教官はこう諭してくれました。

「担当しているお客さまのお顔を全員覚えるぐらいじゃないと、プロとは言えないわよ」

 

 

もちろん60名全員はなかなか覚えられるものではないけれど、でもこの一言で、プロとはこういうものなんだ…と、私にプロ意識の一端が芽生えたことは確かです。

 

 

そして、お一人お一人に心をこめてサービスした時、覚えようと思わなくても、お客さまのお顔が頭から離れなくなるものなんですよねニコニコ

 

 

仕事と真摯に向き合う偉大な先輩たちから教わったことが、私の財産になっています。

素敵な先輩たちに、心から感謝します!!


みんな日の丸を背負っている!
(2015年6月22日のブログ記事より)

 

どん底から不死鳥のようによみがえったJAL。
何がそうさせたのか、ある方が興味を持ち、社員に訊いてみたそうです。

社員の答えは…「日本の翼を守りたい、その一心でした」

く~っ! 私はこういう話に弱いんです。

かつて私がJALに勤務していた頃、JALが民営化され、ロゴやマークのデザインが一新されました。
それまで機体に鮮やかに描かれていた日本の空のシンボル・鶴丸が消えたんです。

そのことを一番残念がったのは、ブラジル日系人の方々でした。

彼らは、機体に描かれた鶴丸を見て、祖国“日本”を感じていらしたのだそうです。

「里帰りはなかなかできないけど、空港に行けば、そこに日本がある、それが自分たちの励みだった」と、ある日系人の方に言われたことがあります。

私はその頃、下っ端もいいところで、ロゴやマークに関して会社にとやかく言える立場ではありませんでした。

 

でもその時、私は強く心に刻みました。

「JALの機体を見て、そこに日本を感じてくださる方がいらっしゃる。ロゴやマークは変わっても、その方々の思いだけは受け継ごう」って。

あれから20数年が経ったけれど、そういう思いって脈々と受け継がれているんだなぁ~って、泣けてきました。

 

そして私は思うんですね。
どんな仕事でも、日の丸を背負っているという自覚があれば、きっと自分の仕事ぶりも変わるし、その仕事自体が輝くんじゃないかな…って。

何事も心しだい!!

さぁ、明日もがんばろう~ニコニコ


あけましておめでとうございます♪

(2018年1月4日のブログ記事より)

みなさま、あけましておめでとうございます!!

 

本年も、よろしくお願い申し上げます♪

 

今年は、アメーバ・ブログの更新頻度も上げていきたいと思っておりますニコニコ

 

こちらのブログに遊びに来ていただけたら嬉しいです音譜

 

仕事始めの今日、ミーティングに備えて、9時過ぎに出社。私はふだんから出張が多い上に、自宅で原稿を書くことも多いので、時間に縛られず、出社できる時にするというスタイルでやらせてもらっていますが、やはり一年のスタートを気持ちよく迎えるって、大切ですね。

 

ふと、航空会社に勤務していた頃の自分を思い出しました。集合時間の1時間40分前に出社し、フライト先の情報や、自分が乗務する便のお客様情報を確認したり、機内サービスから免税品の販売まで、すべての確認を行って、さらにお茶を飲みながらひと息ついて、気持ちを高めてから、ミーティングにのぞんでいました。

 

備えあれば、憂い無し!! いま考えると、勤務時間外にやるべきことが、山のようにあったなぁ。でも、プロとして最高の仕事をするには、それが当たり前と思っていました。

 

時代が変わって、“働き方改革”が叫ばれる今。働き方を考えることも大切ですが、その前に、働くことの意味や本質をもっともっと深めていくことが、自分の人生を豊かにしてくれると思うのですが…。

 

労働の対価以外に、働くことで得られる有形無形のものがたくさんある!!

それらをちゃんと受け取れる自分でありたいな、と思います!!


粋な働き方☆彡

(2012年11月6日のブログ記事より)

 

先日、ある講演会で、「粋か野暮か」 という価値観で日本人が生きてきた…

という話をさせていただいたところ、講演が終わって、ご参加くださった方の一人が、歩み寄ってきて、こうおっしゃいました。

 

「白駒さんのお話を伺って、迷いが吹っ切れて、スッキリしました。 実は僕、今とても好きなことを仕事にしているのですが、それがあまりお金にならなくて…。 ちゃんと収入の入ってくる仕事に変わろうか、好きな仕事を続けようか、迷っていたのですが、お金にこだわるのは粋じゃないと思うので、このまま好きな仕事を続けていこうと思います。」

 

 

う~ん、ちょっと待って!!

彼の決意に水を差してしまうかもしれませんが、私はそのままうなずくわけにはいかなかったんですね。

 

「本当に粋な生き方をしようと思ったら、好きなことを仕事にして、なおかつ稼がないとね!!

 

 

つまり、粋な働き方というのは、「好きなことを仕事にする」 というだけでは不十分なんです。

それと同じか、もしかしたらそれ以上に大切なのは、「人に喜んでいただけることをする」 ということです。

 

人に喜んでもらえたら、必ずお金はついてきます。

「好きなことを仕事にしていますが、お金にならなくて…」 というのは、何とも中途半端な働き方なのではないかしら

 

好きなことばかり追求するのでなく、「それが人に喜んでもらえることなのか」 という視点に立てば、好きなことでお金を稼げるようになりますよね。

 

 

彼にそうお伝えしたものの、本当にこれでよかったのかなぁ~と、ちょっと気になっていたのですが、先日、越川 禮子先生の 『江戸の繁盛しぐさ』(日本経済新聞社) に、「得は粋、損は野暮」 と書かれてあるのを発見音譜

 

 

その項をご紹介させていただきますね!!

 

「商取引でも、お見合いでも、プロポーズでも、大人らしい気のきいた会話の応酬から始まる。お互いにイキの合うことが粋であり、商売もうまくいった。半面、自分勝手に話を展開するだけで、相手の気持ちを察して対応できなければ、それは野暮というもの。商品が売れるはずもない。また、江戸では付加価値をつけず、シンプルな儲け方、考え方をした。目的のものしか売らないし、買わなかった。商品にあれやこれや機能を加えるより、本来の機能をより良くするというのが商売の考え方だった。粋を心掛ければ得につながるし、野暮にしていれば損にしかならないというわけである。」

 

 

な~るほど!!

粋というのは、とてもシンプルなことでもあるんですね。

 

 

まずは相手に喜んでもらって、その結果自分にも儲けが入るから、お互いが嬉しい…

粋な働き方をすれば、「Win-Win」 の関係が成り立って、みんながハッピーになっていくわけですねニコニコ


オンリー1とナンバー1☆彡

(2009年12月30日のブログ記事より)

明日からしばらくの間帰省するので、これが2009年最後のブログになると思います。

 

 

先日書きかけた “勝手にランキング…『坂の上の雲』 の名場面” 、

ベスト2 ・ ベスト3を早く書き終えたい気もするんですが、これは2010年に持ち越して、今回と次回は、いま、わたしが一番感じていることをお伝えしようと思いますニコニコ

 

 

以前も書かせていただきましたが、小中学生時代、勉強も運動も

何でもできたわたしは、高校に入って、もっとできる人たちに

囲まれて、焦りと劣等感を感じ、一瞬、自信を失いかけました(>し<)

 

でも、そんな中で、国語と日本史とリトミックだけは学年でトップ…

「人よりも優れたところ ・ 劣ったところ、そんなでこぼこが自分らしさなんだなぁ」 と感じたのです↑

 

そして、「神様からせっかくいただいた命、人と自分を比べて

優越感や劣等感を感じながら生きるなんてもったいない、
そんな暇があるなら、自分らしさを大切にすることに使おう!!

と思いました。

 

 

その後、大学に進学すると、高校時代以上に優秀な人たちが集まっていて、びっくりしました。

特に女性の資質の素晴らしさには、目を見張るばかり音譜

 

この大学時代ほど、人生について真剣に考えた時期はありません。

 

 

わたしの才能って何なんだろう?

 

どんな使命を持って生れてきたんだろう?

 

 

この時期に歴史小説を読みあさっていたこともあり、そんなことをいつも考えていました。

 

 

考えに考えて、自分が出した結論は…

 

★ 才能がないのがわたしの才能。

そう、自分で言うのも気恥ずかしいのですが、バランス感覚が

素晴らしいのです。それをわたしは “調和力” と呼んでいます。

 

★ その “調和力” を発揮するのがわたしの使命。

「仕事か家庭か」 とか 「愛とお金、どちらが大事?」 なんて

ナンセンス! わたしは全部をバランスよく手に入れよ(*^-^*)

 

 

というわけで、わたしの理想のライフスタイル

 

「右手に仕事、左手にだんな、

背中に子ども、ふところに夢とお金」

 

を追求することにしました音譜

 

 

そんなわたしが選んだのは、航空会社の客室乗務員☆彡

 

いろんな人に出逢えるから、バランス感覚が磨かれると

思ったのです。

 

入社後、20人ずつのクラスに分けられて、専門訓練を受ける

のですが、わたしが配属されたクラス (“期”といいます) は、

なんと20人中12人が帰国子女!!

 

純粋な “made in Japan” は8人しかいないのです!!

 

 

わたしが必死に英語を覚えている間、帰国子女の同期たちは、

漢字を練習しているんですよ(>し<)

 

いやぁ~、あせりました(>し<)

 

 

英語が日本語より得意な子がいたり、女子アナみたいに

機内アナウンスが上手な子がいたり、要領がよくて仕事の

早い子がいたり…。

 

でも、そんな (優秀な人に囲まれる) 環境には慣れっこなわたし、くさらず、自分の良さを大事にしようと思いました。

 

 

わたしが仕事で目標にしていたことは2つ。

 

★ コールボタンで呼び出される前に、お客さまの欲求に気づく。

 

★ どんなに機嫌の悪いお客さまも、降りる時には 「ありがとう」 と言わせてみせる!!

 

 

そんなことを考えながら仕事をしていたら、びっくりするぐらい

多くのお客様が、感謝のお手紙をくださったんです!!

 

 

英語の発音が悪くても、機内アナウンスがイマイチでも、多少

動作がとろくても、こんなにお客さまが喜んでくださる…ニコニコ

 

 

なんのとりえもない私に、お客さまが喜んでくださるのは

どうしてなんだろう??

 

 

きっと、私からかもし出される空気感を、お客さまは喜んで

くださるんだろうと思いましたニコニコ

 

 

だから、わたしは、それからずっと “自分の空気感” を

大事にしています。

 

どんな時でも、空気感がわたしらしくあるように…。

 

 

『世界に一つだけの花』 の中に、

「ナンバー1にならなくていい、もともと特別なオンリー1」

という歌詞がありますが、

わたしは、誰もがオンリー1であると同時に、ナンバー1だと

思うんです。

 

 

誰が何と言おうと、 “わたしらしい空気感” では、わたしが

ナンバー1です☆彡

 

 

誰もが自分らしさを大事にしたら、オンリー1でナンバー1に

なっているんじゃないかなぁ!!

あなたが大事にしているものは何ですか?


『20台の働く君に贈るたいせつなこと』

(2010年12月11日のブログ記事より)

 

友人の松本望太郎(ぼうたろう)さんが、『涙のシャンプー』に

続き、2冊目の本を出版しましたニコニコ

 

タイトルは、『20代の働く君に贈るたいせつなこと』。

 

望ちゃんは、東京で美容院のコンサルティングをしていて、

デビュー作の『涙のシャンプー』は、美容院を舞台にした

感動エピソードを集めた本です。

 

もちろん、すべてが実話です!!

 

 

今回出版された『20代の働く君に贈るたいせつなこと』は、美容業界に限定せず、さまざまな業界の感動ストーリーが詰まっています♪

 

若者たちはもちろんのこと、年代を超えて、また仕事の内容いかんにかかわらず、ぜひ皆さまに読んでいただきたい素敵な一冊です(*^-^*)

 

実は、私が望ちゃんにふと話した福岡のパン屋さんのエピソードを望ちゃんがとても気に入ってくれて、なんと、この本に、私の原稿を載せてくださったんです音譜

 

今回は、その私が書いた原稿だけご紹介するので、残りの感動ストーリーは、ぜひ本を購入してお読みくださいね!!

 

 

私がよく通うパン屋さんがありました。

博多にあるそのお店の名は、ボンジュール。

車がすれ違うのもやっとといった裏路地にあるそのお店、たたずまいは普通のパン屋さん。

ところが、知る人ぞ知る有名なパン屋さん。

味が絶品です。

シナモンクロワッサンがとくに私のお気に入り。

 

ボンジュールは初老のご夫婦が営んでいらっしゃいます。

ご主人がパンを焼き、奥様とアルバイトさんで販売をしていました。

パンを買いにいくと、ガラス越しにご主人がパンを焼いている姿が見えます。ご主人はいつもニコニコしています。

そして、創業以来、1日も定休日の日曜以外は休んだことがない

働き者のご主人。

いつもお客様で行列が絶えません。

本当に素敵なパン屋さん。いつもそこにいくと心が温かくなります。

 

そんなある日、パンを買いに行くと、パン屋さんのシャッターが

閉まっていました。

私は首をかしげました。

「あら?今日はやってないのね。定休日じゃないのにめずらしいわ。残念ね。」

 

見ると、貼り紙がはってありました。

「しばらく休業します」

どうしたのだろう?

パン屋のご夫妻に、何かあったのだろうか。

 

その後、近くに行ったときに見に行っても、やっていません。

 

しばらくすると、そのパン屋さんを私に教えてくれた専門学校の

教え子が、理由を教えてくれました。

実は、ご主人が交通事故にあわれてしまったのです。

命には別条がないようですが、相当な事故だそうです。

とてもじゃないけど、パンが焼けないと状態と聞きました。

 

もうそろそろ怪我は治ったかなと思いながら近くに行っても、いつもシャッターは閉まっています。

 

そして日は過ぎ、ある日のこと、早く良くなってほしい、そんなことを願いながら、いつものようにパン屋さんの前を通りがかりました。

 

ずっと閉まっているシャッターに何かがぶら下がっています。

 

「あら、何かあるわ? 何だろう?」

近づいてみると、それが何か、すぐにわかりました。

それは、一冊の大学ノートでした。

ヒモでシャッターのところにつるされているのです。

私はそっとノートを開いてみました。

 

「再開するのを楽しみにしています」

「ボンジュールのパン、おいしかったです」

「おじさん、リハビリ、大変だと思うけどがんばって」

 

そこには、ご主人に対する、たくさんのお客様からの励ましの言葉。

今まで、店主においしいパンを食べさせてもらい、温かい気持ちをもらってきた、たくさんのお客様からのメッセージでした。

 

私も心をこめて書きました。

「福岡に来てボンジュールのシナモンクロワッサンを初めて食べた時、福岡に引っ越してきてよかったと心から思いました。だから、いつまでも待っています」

 

それでも、大変な事故だったご主人は簡単には復帰できませんでした。

 

けれども、半年ほどたったある日、シャッターが開いていたのです。

 

「いらっしゃい!!

ご主人の元気な声が私を歓迎してくれました。

「おじさん、お怪我、よくなったんですね。よかったぁ。

またお店を開くことができて、私もうれしいわ」

 

ご主人は笑顔で言いました。

 

「いやぁ、迷惑かけてごめんねぇ。実は、本当に厳しいリハビリでね。命には別条がなかったからよかったのですが、正直、もう、無理だと。

このままお店は閉めようと思ってしまいましたよ。あまりにリハビリが厳しくて、痛くて、とてもでないがパンはもう焼けないと、落ち込んでしまったんです。

そんなときに、あのノートをもらったんです。そこにはびっしりと私の大切なお客様からのメッセージが書いてあるしゃないですか。

ひとつひとつ読みながら、涙が止まりませんでした。

ああ、私はこれほどまでにみんなに支えられている。

ひとりで勝手に、もうだめだとか言ってあきらめてはいかん。

みんなのためにもがんばらないといけない、そう思えました。

 

それからはつらいリハビリもみんなの気持ちが後押ししてくれたのです。

なんとか乗り越えることができました。

こうして、もう一度シャッターを開けて、パンを焼き、皆様に届けられることが、幸せでなりません。」

 

自分が大好きなパンがまた食べられるという嬉しさもあったけど、それ以上に、「おじさん本当によかったね」と、心から思いました。

いつも本当に楽しそうに仕事をしていたおじさん。

大好きなお店にまたもどれてよかったねって。

 

嬉しさで胸がいっぱいになった私は、ちょっと照れ隠しでおじさんに言いました。

「今度はおじさんに何かあっても、私達がこのおいしいパンを食べれるように、作り方を誰かに教えてね」

 

ご主人も笑いながら答えてくれました。

「わかっているよ。だからちゃんと従業員を雇うことにしたんだよ。」

今はボンジュールでは従業員も雇い、ご主人のおいしいパンと朗らかで楽しそうな働きぶりは、引き継がれています。

 

おじさんの、みんなを愛しておいしいパンをまた食べてもらいたいと いう気持ち、自分のためでなく誰かのためという気持ちは尊い…と感じました。

 

私も接客業をずっとやってきました。お客様とスタッフという垣根を越えて、心と心が響きあう瞬間は素敵です音譜

 

おじさん、これからもずっとシナモンクロワッサンを食べに通い続けますね音譜


もちはもち屋
(2013年10月23日のブログ記事より)

 

明治生まれの江戸っ子の祖母からは、成績がよくて褒められたことは一度もありません。

 

そのかわり、私が何か気の利いたこと、思いやりにあふれたことをすると、「お前、粋(いき)なことしたね~」って褒めてくれました。

 

祖母から褒められると嬉しくなって、「私、こんなことしてあげたんだよ」って自慢げに誰かに話してしまうんです。

 

すると、それが祖母の耳に入った途端に、「まったくお前は野暮天(やぼてん)なんだから!」というキツ~イひとことが飛んできて、天国から地獄に突き落とされたような、いえいえ、それどころか人間失格という烙印を押されたような気がして、相当凹んだものです(>し<)

 

 

そんな祖母に翻弄されつつも、江戸っ子の「粋か野暮か」っていう価値観は、かっこいいなぁ~って、祖母はいつも私の憧れでした!!

 

 

私はここ数年、越川禮子先生の本を読んだり講座を受講したりして、江戸商人の価値観や生き方を学んできました。

 

その中に、「もちはもち屋」というのがあるんです。

経済は循環しているのだから、むやみに他人の専門領域を侵さずに、専門家に任せるということ、つまり共生の叡智なんですね。

 

でも、この「もちはもち屋」が成り立つのは、お互いがプロとしてのプライドを持ち、その道に精進していくからですよね。

プロ意識も低いのに、お互いが既得権益を守ろうとしたら、それは単なる甘えの構造になってしまいますからね。

 

江戸時代265年間、江戸の町にはほとんど失業者はいなかったそうです。

もちろん景気の波はありましたよ。

好況の時もあれば、不況の時もある。

でも、ふだんの心がけがよかったから、不況の時に、従業員の首をきらなくてもちゃんと乗り切っていけたんですね。

 

 

そこには、「もちはもち屋」という共生の叡智があったことも、少なからず影響しているのではないかと思います。

 

 

今日、なぜこんな話をしたのかというと…

楽天の日本シリーズ出場が決まり、東北のためにも本当に良かったし、クライマクスシリーズで下剋上になるのも面白いけど、やっぱりセパの1位同士で日本一を争うのが一番だよね、ということで、私はすごく喜んでいたんです。

 

 

ところが、そばで小4の息子が、「楽天には勝ってほしくなかった」って言うんですね。

 

理由を聞いて、びっくりしました。

 

実はうちの息子、よくヤフオクドームに試合を見に行っているんです。

楽天のパリーグ優勝が決まった次の試合は、ヤフオクドームでのソフトバンク戦だったのですが、この日のチケットも、ひと月以上前に購入して、とっても楽しみにしていたんですよね。

 

 

息子の話だと、その試合の内容が、ひどすぎたらしいんです。

 

楽天の選手がビールかけで疲れていたのか、ヤル気のない緩慢なプレーが多く、大量に点差も開いたそうです。

 

 

しかも星野監督、「(優勝が決まったばかりだから)今日は仕方ないけど、明日から気合を入れ直さないと…」とおっしゃっていたんですよね。

 

「プロの選手が、あんな試合したらいかん!!

これ、息子の言葉です。

 

 

私は、息子にプロ意識を教えられたような気がしました。

 

 

そうなんです、公式戦である以上、入場料を観客からいただいている以上、「消化試合」なんてありえないんですよ。

 

確かに優勝することは、大事なことでしょう。

でも、野球が大好きで、プロ野球に憧れて、選手の皆さんの一挙手一投足をワクワクしながら見守っている子どもたちがいることを、忘れないでほしいなぁ~って思います!!

 

選手の皆さん…

子どもたちの夢を育むこと。

そこにもプロ意識を持ってくださいねニコニコ


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