数ある素敵な日本史のエピソードの中で、私が最も好きなのは、加賀百万石の愛の物語です。関ヶ原の戦いの敗軍の将として八丈島に流罪になった宇喜多秀家とその子どもたち。彼の妻の実家である加賀前田家から八丈島の宇喜多家へ、徳川265年の間ずっと仕送りが続けられたという、奇跡の物語。そこには、ただ優しさや美しさがあるだけでなく、本当に大切な人を守り抜くという覚悟を感じます。そのしなやかな強さを発揮して素敵な歴史を紡いでくれた加賀の地で、新緑の美しい5月、いよいよ「志」和ごころ塾が始まります。
6月には、スペシャルゲストもお呼びしています。あの松井秀喜選手を輩出した星稜高校で、30年以上野球部長を務めた本田実先生です。星稜高校野球部は、あれだけの強豪校でありながら、選手を集めてはいません。みんな地元の選手です。普通の高校生を鍛え上げて、あれだけの実績をあげているのです。その秘密を本田先生から引き出すべく、高校野球を愛してやまない大嶋啓介さんと私がタッグを組ませていただきます。
7月の富田欣和(よしかず)先生による古事記講座も必見です。神話は、その民族のアイデンティティーを象徴していますが、神話を知っているだけではもったいない! 大切なのは、それをどう読み解くかということです。古事記には、私たちが幸せに生きるヒントが溢れています。1300年の時を超えて、先人たちからのメッセージをここまで的確に伝えられるのは、富田先生をおいてほかにいません。
昨年に引き続き、境野先生には第一講を、行徳哲男先生には最終講を担当していただき、最強の布陣で金沢に伺います。北陸新幹線を使えば、東京や長野からも近く、関西からのアクセスも便利です。愛が溢れる金沢の地で、全国の皆様にお会いできるのを楽しみにしていますね!